バンダイナムコグループが進める大型SFプロジェクトの一つ『SYNDUALITY Echo of Ada(シンデュアリティ エコーオブエイダ)』についての最新発表が、東京ゲームショウの『SYNDUALITY』Project TGSスペシャルステージで行われた。ゲームエイトでは、その直後に出演されていた二見プロデユーサーと片岡ディレクターのお二人に本作についてのインタビューを行うことができたため、その模様をお届けする。
▲左手側から二見P、片岡D
成長するAIによるサポートで、誰でも壁を感じずに遊べることを目指したTPS
-まずはTGSへの出展おめでとうございます。もう一般試遊の方も始まってユーザーさんからの反応も返ってきているかと思いますが、手応えの方はいかがでしょうか?
二見P
まだテスト版というかアルファ版に近いもので、これからお客さんとコミュニケーション取って、ゲームデザインとかバランスとかっていうのを調整していきたいと思ってるんですけど、「メカの挙動が軽くなくて、ちゃんと重厚感があって面白い」とか、シューターとして基礎的なところはある程度楽しんでいただけてるコメントはいただけています。
あとPvPvEというのは日本ではまだあんまり一般的ではないジャンルで、遊ばれた方の感想の中には楽しさを感じてもらえている様子がある一方で、ちょっと難しいというコメントもあったり、ゲームデザインとしてのバランス調整に役立てられるようなコメントをいっぱいもらえたので、参考になった試遊になりました。ありがとうございます。
片岡D
今のシューターのトレンドって、結構バトルスピードが速いものが多いんですが、『シンデュアリティ』ではあえてかなりバトルスピードを落としているんですよ。っていうのも、そうしたいわゆる競技性の高いシューターっていうのは新規のプレイヤーが参入しにくい、っていうところもあって、「シューターやりたいけど遊べない」って挫折してしまっている人たちもたくさんいらっしゃると思っています。
このゲームでは、メイガスのサポートとかも生かしつつ、シューター初心者の方でも遊びやすいものを目指していて、そうやって作ってきた中で、このバトルスピードがある程度受け入れられたっていうのは、僕たちにとってはすごく勇気づけられる話でした。これ実はすごく不安だったんですよ。もちろん、まだ調整が足りてないなとか、こうやって改善してほしいみたいな言葉もいただいてますし、そこはきっちり調整して、磨き上げていきたいと思っています。
--ありがとうございます。我々もプレイさせていただいたんですが、いまおっしゃっていたように操作のスピードの重さみたいなものは結構感じましたね。『シンデュアリティ』は、ジャンルとしてはいわゆるタルコフライクのサバイバルTPSみたいなところかと思いますが、そうした近いジャンルのタイトルと比較したときの『シンデュアリティ』の強みとか、面白さっていうのは、どんなところだと考えていらっしゃるでしょうか?
片岡D
一番は「メイガス」という存在ですね。このゲームが目指しているところの一つとして、これまでシューターっていうジャンルになじみのなかった人でも、メイガスと一緒に行動することで、楽しく遊び続けられるようにしたい、というふうに考えているんです。先程話したバトルスピードの遅さっていうのも、そうした遊びやすさに繋げようとしている部分ですね。
やっぱり既存のシューターとかオンラインサバイバルとかでも、ちょっと言い方は悪いですが、スナイプポイントで芋られるとか、どこかで角待ちされるとか……不意打ちで襲われてガックリする、みたいなものがどうしても切り離せないんですよね。例えばそういったところをメイガスの存在である程度カバーして、プレイヤー同士の実力差をイーブンにさせようっていうのをやっています。だからメイガスの可聴範囲とかもすごく広めにとってて、割と正々堂々とした戦闘が起きるようなゲームデザインに、あえてしています。
-確かに、メイガスは遠くにいる敵とかでも、結構周りのことを教えてくれますよね。
二見P
ゲーム上手い人って音や、状況でも素早く判断したりとかするんですけど、やっぱりFPSとかTPSのゲームに慣れていない人って、要は自分の目の情報だけしか追えていないことが多いんですよ。そういった意味で、メイガスがいるだけで、ライト級のプレイヤーであってもミドル級くらいの実力を出せるような経験値っていうのを与えられているんじゃないかなと思います。
-わかります、状況を音声で教えてくれるだけで、状況把握がめちゃくちゃしやすいんですよね。そういえば、TGSのスペシャルステージの中で、メイガスは一緒に行動することでどんどん成長していくっておっしゃっていたかと思うんですが、先程おっしゃっていたような情報の質が上がっていったりするんでしょうか?
片岡D
ゲームを行っていくと、メイガスはプレイヤーの行動履歴と、思考について記憶していきます。PvPをやりたいのか、探索なのか、PvEがしたいのかとか。その上で、そこに対するリスクとリターンっていうのを考えて、どんなことを提案していくのかっていうのが決まるようになっていきます。今回のTGSの試遊ではこの機能はOFFになっていたんですが、本来はプレイを繰り返していく中で、徐々にメイガスからの提案がプレイヤーごとに最適化されていくようになっています。
それはもちろん個々のプレイヤーごとにっていうのもそうなんですが、最終的にはユーザー全体の統計データも一部取り込んでいきます。そういったデータが個々のプレイヤーの行動履歴と自然にマージされていって、例えばガレージで無線を聞いたとか、ニュースで見た……みたいな感じで、「ここちょっと危ないポイントらしいですよ、定番の狙撃ポイントだっていう噂です」みたいに……
-へぇー!そんなことまで教えてくれるんですね。
片岡D
シューターに慣れているプレイヤーさんなら、地形とかを見て立ち回りを決めることができるんですけど、知識がない人はそういう動き方がわからないんですよね。それでいきなりバトルに放り込まれて、シューターに挫折してしまう。そういう人たちがすごく多かったので、『シンデュアリティ』ではそれをなくそうというのがコンセプトの一つになっています。
-なるほど!シューターにおける知識の壁みたいなものを取り払ってくれるサポート役なんですね!ジャンルに馴染みのないプレイヤーでも遊びやすくしてくれると。AIの成長っていうところでもう1点気になっていたのが、いわゆる好感度システムみたいなものってあるのかな?ってところなんですが。
片岡D
いろんな角度からメイガスとの関係性を深めるっていうシステムはあります。ただそれが単純にシミュレーションゲーム的な好感度みたいなものかというと、そうではないですね。このゲームではメイガスがプレイヤーと一緒に行動した結果に応じて、人によって異なる変化を遂げるってところを重視しています。その展開については期待していただきたいな、と思っています。
あとは、ゲームには「拠点」というものがあって、どん底のオンボロ小屋みたいなガレージからから始めてそれを発展させていくんですが、そこにはメイガスの生活空間みたいなところもあって、そこをより豊かにしていくことで、メイガスの挙動とかリアクションが変わっていく、といった要素もあります。
『SYNDUALITY』はすれ違うヒトとAIの双対性の物語
-ちょっと質問の順番が前後してしまったんですが、本作の開発の経緯みたいなところをお聞きできればなと思います。『シンデュアリティ』はゲームだけではなく、最初からアニメとかホビーと一緒に展開しているものですが、これはどういうふうに始まったものなのでしょうか。
二見P
どうやって始まったんだったかな(笑)
片岡D
創世記の話ですね(笑)
-面白い枠組みですよね。『シンデュアリティ』っていう核になるSFの物語というか舞台があって、そこから一気にいろんなものが流れ出してきてるような感じというか。
二見P
もともとテーマとして「ヒトとAIとのすれ違い」をやるっていうのは最初に決まっていて、メカに乗って、後ろがメイガス、みたいな今でもある設定はほとんど最初から決まっていました。その設定とか、シナリオとか、こういうことをやりたいっていう話をしたら、アニメチームでも一緒に作らない?っていう流れになって、そこから一緒に原作というか設定を作っていったって感じですね。
-なるほど、そのあたりはグループの中でゲームも作ればアニメもやるっていう、バンダイナムコさんの強みみたいな感じですね。
二見P
僕がすごくこだわっていたこととして、ソードアート・オンラインをやったときに良かったことなんですけど、「アニメはアニメ、ゲームはゲームでやろう」ってことだったんですよ。一緒にやるって言いつつ、違うんです。僕が嫌だったのがゲームのアニメ化なんですよね。アニメのプロデューサーとも「あんまりしがらみにとらわれないように、自由にメディアミックスをしたいね」って話してました。
-全く同じものをやりたくない、と?
二見P
はい、アニメとゲームだと見せる情報が違うんですよね。アニメではできてることはゲームではできないし、ゲームでできることはアニメでできないし。アニメで強い表現は個人的には、動きとか演出、カットなんだと思っています。だからこそ動きやすいように線がある程度少なくなっていたりとか、キャラクターもシンプルに色で分けていたりとかするんですが、ゲームだと3Dで作る分、情報量が高いんですね。例えばアニメの衣装をそのままゲームに持ってこようとすると、現在の技術だと、素材感や質感がすこし物足りなくなってしまったりするんですよ。
だからライティングを調整したり、素材は何で出来ているのか、みたいなことを考えて情報量を上げていくんです。デザインはアニメのものを使うけど、制作過程は全然違ったりするんですよ。なので、ゲームのアニメ化は設定が多くて、動かすのが大変だと思います。で、『シンデュアリティ』ではどちらもメカは一緒になっているんでんすけど、その他はアニメとゲームはもう違うデザインにして、アニメはアニメの手法を使ってOKにする、ゲームはゲームの手法で一番いい形を目指そうってやっているんですよ。
-それが「アニメはアニメ、ゲームはゲーム」っていうことなんですね。
二見P
そうです。ただ根底にある『シンデュアリティ』っていう世界観だったり、メイガスがいたり、コフィンがいたり、こういう出来事があったからこんな敵がいて……っていうところは一緒に共有しています。でも扱っているお話の流れとかもぜんぜん違うんですよね。
テーマはどちらも「ヒトとAIのすれ違い」なんですけど、ゲームは物悲しいというか儚い雰囲気になっているんですけど、アニメの方はどっちかというと『うる星やつら』を最初やりたい!って言ってましたね。
-『うる星やつら』ですか(笑)
二見P
そうです、SFだから(笑)このギャップ感みたいなものも面白いですよね。もちろんちゃんとSFはしますよ!しますけど、どうやるか、何をやるのかはアニメとゲームの手法に合わせて全部変えていくっていうのが、今回目指していたところですね。
ちょっとまとめると、きっかけとしては、最初に僕の方でやりたいテーマがあって、そういう話をしたらアニメチームが来て一緒に原作を作ろうってなり、「アニメはアニメ、ゲームはゲーム」で、一緒の作品をどっちの視点でも盛り上げられるように、ゲームはゲームとして面白くなきゃいけないし、アニメはアニメとして面白くなきゃいけないんで、それぞれ分けて考えて、「あ、シンデュアリティって同じ作品だったんだ」ぐらいでいいからやろうねって。
-ふんわり繋がってるっていう。
二見P
ふんわり繋がってます。
-なるほど。例えばゲーム版の1人モードではエイダちゃんの過去の話に繋がってたりすると思うんですが、こうしたふんわりした繋がりみたいなものって、今後は他にも出てきたりするんでしょうか?
二見P
世界と物語っていう二つの軸があって、どちらかというと『シンデュアリティ』では世界の繋がりですね。世界の繋がりが、アニメにどう影響していっているのか、っていう形ですね。世界が一つである繋がりということと、この物語があったからアニメの物語があったんだね。という感じです。
-アニメの世界に至るまでの世界が、こういうふうになって変わってきたんだよ、っていうところがゲームで見れるっていう。
二見P
それを舞台として、なんで3Dプリンターが生まれてるのだとか、ああいうご飯になってるのとか、なんでドリフターっていう存在がこうなってんのとか。ドリフターって存在も、最初からアニメみたいなああいう存在でもないし。
-ドリフターっていう呼称は、元々は単に放浪者みたいな意味合いだったものが、だんだん尊敬を込めた意味合いになっていった、という説明もありましたけど、例えばそういう……?
二見P
そうですね。その話が何でアメイジアでされてたのか。アメイジアっていう超ドメスティックな国家で、みんなは地下で楽に生きているのに、ドリフターっていうのはわざわざ地上に出なきゃいけない大変な仕事なわけですよ。その人たちが何でドリフターと言われて上に行かなきゃいけなかったのかとか。
でもアニメのドリフターって、みんなかっこいいとか、なんか自由なやつら、みたいなイメージがあるじゃないですか。その辺のギャップとかも、20年の間に変わっていったものなんですけど、そういう世界との向き合いですね。
-なるほど、ありがとうございます。世界観のお話になったので、せっかくなのでぜひ聞いておきたいんですが、タイトルにもなっている『シンデュアリティ(synduality)』ってどういう意味なんでしょう?響きとしては「シンギュラリティ(singularity)」に似ていますが……?
二見P
どう説明しようかな……シンフォニー(synfony)とか、シンクロ(synchronize)とかのsynと……
-一緒にとか、そういう感じの……?
二見P
そうです、そのsynに、双対性って意味のdualityを足して、「裏と表」みたいなところの名前で『シンデュアリティ(synduality)』です。
-へえ、コインの裏と表でヒトとAI……みたいな? 「シンギュラリティ」ではなかったんですね。
二見P
そうです。双対性的な意味を持っています。ただ「シンギュラリティ」的な意味もあって、その場合は何が特異点(シンギュラリティ)なのかっていう話でもあります。
『シンデュアリティ』はヒトとAIのすれ違いっていうものをテーマにしているんですが、ノワールちゃんとかエイダちゃんだったり、プレーヤーとメイガスの関係もそうですけど、それが依存関係みたいなものになるのか、はたまた全く別の関係になるのか。「シン(syn)」と「デュアリティ(duality)」、ヒトとAIとの双対性的な関係っていう言葉になっているんだと思います。
-『シンデュアリティ』で一番初めからやりたかったこととして、「ヒトとAIとのすれ違い」っていう言葉が何度も出てきていると思うんですが、ここについてもう少しお聞きできるでしょうか? 例えば、ゲーム的にはこれをどう表現しようとしたいのか、とか……
二見P
そうですね、どう答えようかな。ゲームをプレイしているとAI、メイガスちゃんはどんどん最適化されていって、プレイヤーを理解してくれて、いろんな提案をしてくれるようになっていきます。でも、人って絶対そこで満足しなくなるんですよ。良すぎるとか、便利すぎるとかっていうことに。
例えばiPhoneでも、今ってみんな「ホームボタン」ってついてなくて、最初は不便だなって思ってた人もいるかと思うんですけど、いま使っている人はみんなそれに慣れちゃってますよね。これって、機械の側が人間に最適化されたわけではなくて、人間の方が機械に対して最適化されていくんですよ。
-お、なんかすごくSF的な話になってきましたね!
二見P
そうですね(笑) でも人がそれに慣れると、今度は物足りなくなるんですよね。そこですれ違いっていうものが生まれてきます。AIは人間に対して最適化されていくんだけれど、人間の方でもAIに対して最適化、つまり慣れちゃっていくと、そこで飽きが生まれちゃうんですよね。
そこでゲーム側ではまた新しい仕様だったり学習機構だったり、あるいはワールドそのものを変えてみたり、言ってみれば味変していくんですが、そのときに、人はまだ物足りないと思うのか、古いものを恋しいと思ったりするのか……みたいなところは、プレイヤーさんたちにも体験してほしいというふうに思っています。
-メイガスの方はプレイヤーに合わせてどんどん最適化されていく。でも最適化されていくだけだと、プレイヤーのほうが慣れてつまらなく感じてしまう……
二見P
プレイヤーのプレイスタイルによってどんどん「いい答え」というか、「プレイヤーが求めてる答え」が出やすくなるんですよ。ただ、これについて片岡さんなんかがよく言うんですけど、「1人のメイガスとずっと一緒にやってたら、楽しいんだけど違うメイガスと遊びたくなるなあ」って。わがままな事言うでしょ(笑)でも僕もプレイヤーとして遊んでいると、マンネリ化じゃないですけど、そういうふうに感じることはあるんです。
-倦怠期のカップルみたいになってくるんですね(笑)
片岡D
そこで違う個性をもったメイガスと一緒に遊び始めたら、また新しいゲームが始まった!くらいの気分になるんですよね。
-最適化されていくことによって、なぜか逆にすれ違いが起こってしまうこともあるんですね。
片岡D
で、またもとのメイガスに戻りたくなったりもするんですよね。「ちょっとコイツ熱すぎるな」って……。メイガスも複数の個性があって、それによって性格がかなり違っているんですよ。だから自分に合う、好きなタイプっていうのもいるんだと思います。
二見P
ステージのゲーム紹介PVでも出てた、結構ゴツい感じの素体のメイガスがいるんですけど、あいつが熱いんですよね。
片岡D
「行くぞ!」「やるぞ!」みたいなね!僕はそいつが一番好きで、名前に「ボス」ってつけて主従逆転させて遊んだりしてます。
-本作の開発にあたってこだわった点、難しかった点などがあれば教えていただけるでしょうか?
片岡D
僕がこのゲームで一番最初悩ましかったのは、クレイドルが6メートルあるってことなんですよね。TPSでもFPSでも、人間サイズならいくらでも漁れる探索ポイントみたいなのを作れるんですよ。家に入ったらそのへんの扉をたくさん開けたりとか、そういうのも楽しみの一つじゃないですか。
そういうことをしながら、また射線の開いてるとこを通って次の屋内の場所に行くっていうことを繰り返していくんだと思うんですが、それを6メートルのメカでやろうとすると、工場みたいな場所ばっかりになっちゃうんですよ。
-なるほど、そうすると開発の方でもかなり苦労されたんですね。
片岡D
はい。工場や基地ばかりを作る訳にはいかないので、今回は数々の地形を探索対象である家屋に見立ててマップ全体を作成しています。これには、移動を単調にさせないという目的もあります。視界が見渡せる場所で移動を繰り返すことになると、このゲームの目的でもある探索活動が退屈になってしまうんですよ。
なので、視界が見渡せず、射線が通りにくい地形にあえてしています。立体的な構造にして、物資を探してもらったり、戦闘の駆け引きが生まれるように工夫しています。そういった構造でも目的地を目指して大まかに方向を決めて移動をすれば、ちゃんとたどり着けるようにもなっています。
-マップ一つ作るのにも、そこまで考えられているんですね。
片岡D
やっぱりマップを起点にして、ゲームデザインが組みあがっていく部分があるので、何度もトライアンドエラーを繰り返しています。開発内でテストプレイを繰り返して、「ここが面白くない」「あれは面白くない」っていうのを出して、どんどん作り込んできました。それでようやく形ができてきたっていう状態ですね。
何をするかはプレイヤー次第。ペナルティ覚悟で悪の道に走ることも……
-ゲームの全体的なことに関してはいろいろお聞きできたので、もうちょっと細かいゲームの仕様について、もういくつか質問させていただきます。1つ目がプレイヤー同士の協力についてで、ドリフター同士で協力して戦うバトルみたいなものとか、あったりはするんでしょうか?
片岡D
協力プレイについては、今回TGSで遊んでいただいたものだと本当に簡易的なもので、エモートで「協力しましょう」「わかりました」みたいな緩い全体が発生したりするだけだったんですけど、そこはもっとシステムでサポートするようにしていきます。協力にメリットや目的がある、っていうものが、今後は入ってきます。
-もっとシステム的に協力プレイができるような仕組みになるんですね。
片岡D
そうです。たぶん皆さん気になるのは、でもそれって背中から撃たれるのが怖くない?とか、報酬の分配とかどうなるの?ってところだと思うんでうすが、それはちゃんとシステムがサポートします。安心して協力プレイで遊べるようにするし、もしそこで非道な働きを行ったりすれば、ゲーム的にかなり大きなペナルティを負うことになります。
-逆に、そういうプレイをやろうと思えば、とことんヒールの道を突き進むこともできるんでしょうか?
片岡D
できますね。そこはロールプレイとしての楽しみ方になると僕は思っています。ただやっぱりそれをすると物資を奪うよりも大きいペナルティが発生するので、やるかやらないかっていうのはプレーヤー次第です。もちろん1度や2度ぐらいではそこまで厳しくはないです。例えば誤射で倒しちゃうということもあると思いますしね。ただ確信犯的に何度も何度も繰り返してると、餓鬼道に落ちることに……
-なるほど(笑)PKに対するペナルティはかなり重そうですが、行為自体は許容されていると。
片岡D
例えば昔のウルティマオンラインとかってまさにそうだったと思うんですが、PKをする、しないっていうのはそれは完全にロールプレイとしてシステムには許容されていて、なにをするかを選ぶのはプレイヤー自身なんですよね。僕らはそういう世界を提供しようと考えています。シューターが上手な人ほど、すごく大変な困難が待ち受けているっていう形になっているので、そこに対して挑戦して欲しいですね。
二見P
上手い人ほどヒール役になって欲しいですね。
-そういえば先ほどは、メイガスはプレイヤーの行動に最適化されていくっていうお話があったと思うんですけど、いわゆる賞金首的なプレイを続けていくと、メイガスもPK主体のプレイヤーの思考に近づいていったりもするんですか?
片岡D
もちろんです。
二見P
実は今回の試遊版でもちょっと入ってまして……結構ワルいこと言うんですよ、あいつら。
-ええっ、何かそんなにあくどいこと言ってましたっけ!?
片岡D
メイガスって相手の機体の分析ができるんですけど、その時に持ち物とかも見れるんですよ。それで、自分のウィッシュリストに入っていたり、依頼で手に入れなきゃいけないものとかがあったら、PKとかはしていない良い立場の時でも、「あのプレイヤーいい物持っていますね……羨ましいです……」
-なるほど(笑) 誘惑の道が用意されているんですね。
二見P
ちょこちょこ罠が仕掛けられてます。
片岡D
こだわったセリフですね。
-クレイドルコフィンのカスタマイズっていうのはどのくらいできるものなんでしょうか?
片岡D
結構できますよ。今回のTGS試遊では固定してましたけど、実際にはボディー・アーム・レッグはすべてカスタム可能です。機体のラインによって得意、不得意も変わっていて、一つの種類で組み合わせるっていうのが一番能力は発揮しやすいんですが、機体はロストしてしまうこともあるっていうゲーム性なので、必ずしもいつもフルセットで同ラインのものを装備するとは限らない状態がおそらくあると思います。
特性の異なるラインの装備を組み合わせることで、どこかに特化したものではなくハイブリッド型のものを作っていくこともできたりだとか、そこのビルドを探っていく楽しみもあると思います。
-ゲームのアップデートっていうのはどれぐらいの規模、タイミングで行っていくようなイメージなんでしょうか?
二見P
まだ決まってはいませんが、定期的に実施できるように検討してます。ちゃんと環境変えるようなアップデートをしていきたいなと。機体の調整をしたりとか、例えば武器を追加をしたりとか、これからディレクターとも話をしていくんですけど、いろいろとご意見も聞きながら進行していきたいなと思っています。
SYNDUALITY Echo of Adaについて
タイトル:SYNDUALITY Echo of Ada
ジャンル:TPS
発売日:未定
販売形態:未定
対応機種:PlayStation®5 / Xbox series X|S / STEAM®
公式Twitter(X):https://twitter.com/SYNDUALITY_GAME
公式サイト:https://synduality-ada.bn-ent.net/
公式Discord:https://discord.com/invite/XwSJ9akKdJ
※情報はすべて2023年9月24日時点のものです。掲載内容が変更になる可能性がございます。
(編集・執筆/ena)