2025年3月8日(土)〜3月9日(日)にかけて武蔵野市・吉祥寺で開催された『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025』。2023年から開催されており、今回で3回目となるインディーゲームのオフラインイベントに、ゲームエイトライターが現地参戦してきた。この記事では、会場の様子や筆者がプレイしたゲームを中心にお届けするので、ぜひ最後までチェックしてみてほしい。
『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025』とは
『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025』は、2025年3月8日(土)〜3月9日(日)にかけて東京の武蔵野市・吉祥寺で開催されたインディーゲームを取り上げたオフラインイベントだ。2023年から始まり今回で3回目になり、吉祥寺という街全体が会場なのが特徴となっている。
では、早速『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025』の様子やプレイしたゲームを紹介していくぞ!
街全体がインディーゲーム一色に!あちらこちらで催し物が
今回のイベントは会場がいくつも用意されており、メイン会場は「武蔵野公会堂」「吉祥寺東急REIホテル」、サブ会場は「吉祥寺PARCO」「吉祥寺マルイ」「ハモニカ横丁 吉祥寺」「キラリナ京王吉祥寺」「コピス吉祥寺」でそれぞれ催し物が開催されていた。
画像はメイン会場の一つの吉祥寺東急REIホテルの様子だ。RPGやカジュアルゲーム、ノベルゲーム、アクションゲームなど多種多様のゲームジャンルを一つの場所で楽しめるのだ。会場には多くの方々が足を運んでおり、各々気になるゲームをプレイして楽しんでいる姿を確認できた。
筆者が取材した日は雪がチラつく肌寒い天気だったのだが、会場はとてつもない熱気に包まれていたのが印象的だった。
▲吉祥寺東急REIホテルの会場では、お気に入りのタイトル投票するボードが設営されており、投票に参加するとドリンクやお菓子などを受け取れるイベントが開催されていた。
サブ会場の一つの吉祥寺PARCOの屋上では、グッズやアパレルの販売や飲食を楽しめるコーナー、ステージイベントでDJが音楽を流している姿を確認できた。歩き疲れ時の癒しの場所になっており、多くの家族連れの方も!楽しそうにフードやドリンクを飲んだり、グッズとアパレルを見て購入を検討している方の姿が印象的だった。
ブースの様子をお届け!オリジナルタイトルの数々に大興奮
BYKING(バイキング)
ここからは筆者が訪れたブースを紹介していこうと思う。『BYKING』のブースには、3月7日(金)にSteamストアページが公開された新作オリジナルタイトル「Dialoop(ダイヤループ)」が試遊できた。マウスだけで操作できるお手軽な操作システム、パズルがどんどん繋がっていく爽快感が魅力のゲームになっている。
本作の特徴部分は非対称型対戦ゲームという点だ。1人のキーパーを相手に3人のハンターズで挑むものになっており、キーパーは1人で3ターン、ハンターズは共通の盤面で1ターンずつ行動するシステムになっていた。最終的に敵よりHPをより多く残した方が勝利するので、キーパーは機転、ハンターズにはチーム力が必要になってくるのが面白い点だろう。
簡単操作ながらやればやるほどスルメのように味が出てくる。ブロックにも様々な効果が付いており、同じ色のブロックを消すことでゲージが溜まっていき発動できる仕様になっている。相手からの効果を跳ね返すものやHP回復など、全部で6種類の効果があるので、消すブロックの柄に意識を置きながら消していくと、より有利に戦況を運ぶことができるだろう。
ブロックを消した数によって、SPブロックという特殊な効果を持つブロックが生成されるのも面白い点だろう。広範囲のブロックを消す効果を持っており、一気に盤面を変えることができるのが魅力になっていた。
また、キーパーとハンターズにもスキルが付いているので、盤面状況の悪い場面で使用すると戦況を一気に覆せる可能性を秘めている。盤面を見ながらスキルを発動して、盤面を動かしていくのも攻略のポイントになりそうだ。
リザルト時の演出にもこだわりを感じられものになっており、ボクセルキャラクターがフェイタリティするシーンは必見だ。可愛らしい見た目から想像もできない衝撃的な演出が待っているので、ぜひ注目しながらプレイしてみて欲しい。筆者は試遊中に「マジで!?」と声を上げてしまった。
気になった方は公式Xから最新情報を収集してみてほしい。Steamページも公開されているので、Xと併せてウィッシュリストに追加しておくことをおすすめするぞ!
松竹(しょうちく)
そして『松竹』のブースには、一人称視点のホラーゲーム「BROKENLORE:UNFOLLOW」が展示されていた。主人公のアンの心理を事細かに描写した世界観が魅力のゲームに仕上がっており、もちろん恐怖が前提にあるのだが、現代社会の問題についても考えさせられる内容になっている。
本作はアンのトラウマがとんでもない化け物になり襲い掛かってくる。サウンドにもこだわりを感じられ、耳でも恐怖心を煽ってくるので、筆者は叫び声を上げないようにしながらプレイしていた。細かな描写までしっかりと作り込まれているので、細部に注目しながらプレイするとより恐怖心が湧いてくる。
試遊ではチャプター2をプレイでき、少々生々しい描写を確認できた。一体アンはどのような運命を歩んでいくのか、行先が気になるシーンで試遊は終わってしまった…。Steamページではデモ版が配信されているので、気になった方はダウンロードしてみてほしい。独特な世界観に引き込まれること間違いなしのゲームだぞ。
集英社ゲームズ
『集英社ゲームズ』のブースでは、デッキ構築型ローグライトゲーム「ANTHEM#9(アンセム・ナンバーナイン)」を試遊させてもらった。用意されたジェムを組み合わせて攻撃を仕掛けていき、敵のライフを0にしたら勝ちというシンプルなゲーム性が魅力だ。
筆者は本作のキャラデザインもお気に入りで、タイトル画面を見ているだけでも楽しめてしまう。不思議な雰囲気を醸し出しているお姉さんが強く印象に残っている。
ランダムで3色のジェムが配布され、制限時間内に画面の上記表示されているスキルの色の順に並べることでコンボを繋げられる。ジェムの色がバラバラで組み合わせるのが難しい場合は、APを消費することで変更することもできるので、閃きも必要になってくるゲーム性になっている。APには回数制限が設けられており、無闇矢鱈に色を変更していると後々痛い目に遭うことも…?
筆者がプレイしていて最大のコンボ数が上記の画像なのだが、短いプレイ時間でも直感で長くコンボを組める印象を受けた。コンボが繋がるほどより大きなダメージを敵に与えられるので、プレイ中は無言で集中してしまうこと間違いなしだ。
咄嗟の判断でコンボの繋がりが大きく変わる奥深さ、攻撃中の爽快感抜群な演出、今まで体験したことのない独特なシステムがクセになるゲームに仕上がっているので、続報をぜひチェックしてほしいゲームになっていたぞ。
G-MODE(ジー・モード)
『G-MODE』のブースには、「ぷにゃん」という同じぷにゃん(猫)をくっつけていって大きくしていくパズルゲームが展示されていた。簡単操作で直感でプレイでき、小さな子どもから大人まで楽しめるゲームになっている。さらに本作はオフラインで最大4人で一緒にプレイできるので、友達や家族、彼氏彼女と一緒にワイワイプレイできるのも魅力だ。
本作に登場するぷにゃんは全部で10種類存在し、大きくなっていく可愛らしい姿に夢中になってプレイしてしまう。打ち出す方向や強度を自由に調整でき、ぷにゃんを隙間に押し込みたい時は強く打ち出したり、逆に容器に余裕がなくなってきたら溢れないように弱く打ち出すことも可能だ。
筆者のスコアは4060ポイントだった。リザルト画面を見てもらったら分かると思うのだが、ギリギリまでぷにゃんを積み上げられる。筆者のプレイ中も絶望的な状況でも諦めずにプレイしていると、予想外の挙動でぷにゃんが連結していくシーンがいくつもあり、最後の最後までどうなるか分からないドキドキ感も味わえた。
本作は既に発売されているタイトルなので、気になる方はぜひ公式サイトをチェックしてみてほしい。
CRI・ミドルウェア
最後にご紹介するのが、ゲームを作るために必要不可欠なソフトウェアを開発している『CRI・ミドルウェア』のブースだ。ブースにはゲームサウンドを作れる「CRI ADX LE」の展示や立体音響デモの体験などができるコーナーが用意されていた。CRI ADX LEはプロ仕様のCRI ADXを誰でも利用できる無償版にしたものだ。ゲームを作りたいという方は、ぜひチェックして欲しいソフトウェアになっているぞ。
今回のブースには「CRI SOLIDAS」を採用したパイオニアのゲーミングスピーカーが展示されていた。小さな本体ながらパワフルな音量が出せるので、臨場感のあるゲーム体験を届けてくれる。実際に会場でも音量を上げてもらったのだが、中央のボリュームつまみを少し回しただけでクリアに音を聞くことができた。
また本製品には、ポータブルゲーミングスピーカーとデスクトップゲーミングスピーカーの2種類が用意されており、使用用途によって製品を選べるのも嬉しい点だろう。音にこだわりがある方なら満足できるスピーカーに仕上がっているので、ぜひ一度公式サイトから確認してみてほしい。
来年の開催にも期待大!インディーゲーム好きは必見のイベント
ここまで『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025』の様子と筆者が試遊したゲームを紹介してきた。
街全体がインディーゲーム色に染まっており、至る所でゲームの雰囲気を感じ取れる素敵なイベントになっていた。ここまで大規模なゲームイベントは、国内でなかなかお目にかかれないので、新鮮な気持ちで楽しむことができた。販売されていないゲームの試遊もでき、ゲーマーにとってたまらないイベントだと言えるだろう。
来年、再来年とずっと続けてほしいと心から思えるイベントになっていたので、みなさんも来年の開催を期待しておいてほしい。もちろん筆者は来年も現地参戦して、まだ見ぬゲームを探索しにいくぞ!
『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025』の概要
©TOKYO INDIE GAMES SUMMIT運営事務局
[取材協力]:TOKYO INDIE GAMES SUMMIT運営事務局
(編集・執筆/ゲーム山本)