BLUEPOCHの1作目となる『リバース:1999』が10月26日に日本でリリース予定だ。今回はリリースが直前に迫る『リバース:1999』について副社長のKK氏からお話を伺うことができたので、本作を開発したきっかけや伝えたいテーマなどの開発陣しか知らない貴重なお話を紹介していく。
▲今回お話を伺った開発者(副社長) KK氏
『リバース:1999』を開発したきっかけ
-本作は「BLUEPOCH」として第一作目となると思いますが、本作の開発に至った経緯と想いをお聞かせください。
KK氏:開発したきっかけはですね、実は開発チームが住んでいる地域にあるんです。開発チームのみんなは中国の南にある広州(こうしゅう)に住んでいまして、10月とかになると台風とか大雨が結構多いんですよね。
10月に入り、大雨が降る季節の変化からインスピレーションを得て、雨を境にして世界が変わるというアイデアを物語にしたらきっと面白いなあと思って、最初のストーリーが生まれ、そして今の『リバース:1999』の開発はスタートしました。
本作が今の形になったのは、ただゲームを作りたいということではなく、まるで映画や芸術品のような一つの「作品」を生み出したいという想いがあったからなんです。
私たちが望んでいるのは、ゲームだけではない『ゲーム』を作ることです。レトロ風のシャレなセンス、映画のような演出と懐かしき20世紀をうまく融合し、現実であり、寓話であり、芸術品のようなものを作りたいです。
本作の最大の魅力であるストーリーについて
-ゲームの内容について聞いていければと思いますが、改めて本作の魅力、どんな人にプレイして欲しいかを教えてください。
KK氏:やっぱり、映画さながらの演出や現実に基づいた史実的なストーリーが生み出す作品への没入感が魅力ですね。これもゲームを開発する時の試みです。この効果を実現するために、ゲームにおいて、どこまで演出の質を上げられるか、どのようにしたらユーザーの人がもっと楽しんでもらえるのかを常に考えて開発しています。
それと、ストーリーにより入り込めるようにボイスにもこだわっています。英語版のボイスでは、ミュージカルの俳優さんや映画の俳優さんなどを招いたり、日本版のボイスでもキャラクターに最も相応しい方に声優を依頼しました。
本作は、設定や世界観を練りに練った作品として作り上げたので、映画やRPGのストーリーが好きな方々にはぜひプレイしていただきたいですね。
-本作はストーリー重視のゲームということで、本作のストーリーを通じて伝えたいテーマなどがあれば教えてください。
KK氏:実は『リバース:1999』では、人間共通の感情や思い出を主に表現しているんです。
この作品には、時間、運命、死、地位など、皆さんの興味を引くテーマがいくつか出てきます。ストーリーに登場するキャラクターの人生を、これらの身近な要素を通して提示したいと考えています。作中ではストームや雨で表現していることが多いんですけど、それはあくまでも表現方法のひとつなんですね。
繰り返すストームを辿って、ヴェルティとともにいろんなキャラクターと出会い、いろんな出来事を経験し、いろんな人の人生を知っていきます。皆さんにはヴェルティの喜怒哀楽のひとつひとつを、一緒に体験していただきたいと思います。
実際は、繰り返す雨によってもたらされるキャラクター達の悲しみ、切なさなどを皆さんもより感じられるように色々と見せ方を工夫しています。
-プレイヤーはストーリーにおいてどのような立ち位置なのでしょうか?
KK氏:細かく紹介するとネタバレになってしまうので、軽い解説程度で紹介します(笑)本作の主人公は「ヴェルティ」という少女なのですが、プレイヤーの皆様は「ヴェルティ」の立場に立ってストームの真相を探っていくというような感じですね。
-本作は時代を遡ってアメリカやヨーロッパなどの時代背景をモチーフにしていると思うのですが、時代ごとのストーリー作成にあたって、参考にしたものはあるのでしょうか?
KK氏:例を挙げますと、第一章、第二章がジャズエイジの話です。物語を作るため、ジャズエイジの歴史事件や逸話などを調べ、ウォール街大暴落や、禁酒法時代における闇市の暗いビジネスなどを研究しました。ライターチームとビジュアルチームがそれらに基づき、『リバース:1999』っぽい形でお見せしています。
-ストーリー重視のゲームだとローカライズには苦労したのではないでしょうか?実際の収録中のエピソードなどがあればお聞かせください。
KK氏:前述したように、この物語は人間共通の感情や思い出を主に表現しているので、適切で真摯な言葉で、いかにしてその感情を理解してもらうかが、一番重要な課題ですね。もっとリアルな臨場感を味わってもらうために、すべてのキャラクター、すべてのプロットを分析し、もう一度日本語で語り直してみました。
私たちにとって最も困難なのは、キャラクターの母国や生い立ちが異なる中、リリース先の言語を使い『リバース:1999』の物語と精神を伝えることです。
フルボイスのゲームのため、リリース時点で五桁以上のセリフが収録されています。音声収録だけではなく、キャラクターの口の動きの修正を行うことによって、さらなる没入感をもたらすことを使命と考えています。制作は大変ですが、乗り越えなければならない峠でもあります。シナリオライターがローカライズチームと密なコミュニケーションを取りながら今に至りました。ローカライズの品質、悪くないでしょう(笑)。
「レトロ」で「モダン」なこだわり抜かれたキャラクターたち
-実際にゲームをプレイさせていただいて、キャラの表情の豊かさや、まるでその時代に生きているかのようなファッションなど、キャラに関してこだわりを感じたのですが、リリース時には何人くらいのキャラが実装されるのでしょうか?
KK氏:リリース段階では、51人のキャラクターが実装予定です。キャラクターを創作する時に考えていることは、生き生きした所を皆さんにお届けできるように意識していますね。ただ、余りにも史実に基づき過ぎるとおもむきが足りなくなってしまうので、忠実の再現とおもむきのバランスには気を配っています。
-キャラクターやスキンの実装頻度に関しては決まっていたりしますか?
KK氏:日本での実装頻度やアプデの頻度などはまだ正確に決まっていないのですが、バージョン毎に星6のキャラクターが2人、星5のキャラクターが1人〜2人、スキン3つを予定しています。
また、新キャラに関しては、実装タイミングで個人ストーリーや主人公たちとのストーリーを実装する予定です。
-キャラクターを生み出すにあたり「時代にあったファッションを心がけている」とお聞きしましたが、キャラのスキンに関してもそのような考えを持って開発をしていたのでしょうか?
KK氏:スキンはキャラクターの「個性」とその時代ならではの「特徴」をアピールする大事な手段の一つです。その時代の「流行り」と「ファッション」を重視し、スキンの細かいところまで入れ込んでいます。それは例えば、服装、髪型、アクセサリーなどです。スキンにおいてはシャレとセンスを大事にし、衣装から対応する時代の情緒とリアルをユーザーのみなさんに感じてもらえたら嬉しいです。
異質な存在感を放つリンゴ「APPLe」
-このゲームを知るうえでどうしても「APPLe」が気になってしまうのですが、実際APPLeがどのような経緯で誕生したのか教えてください。
KK氏:結構なネタバレになりかねないので、お話しできる範囲でお伝えします(笑)本作では、人間ではないキャラクターが結構いまして、その中で「APPLe」が人ではないキャラクターの第一号になります。「APPLe」は「レグルス」と一緒にいるのですが、2人の間で何があって今の関係になっているのかなどはストーリーを読んで頂ければと思います!
-ということは物語を読み進めていけば「APPLe」と「レグルス」の出会いなども分かるということでしょうか?
KK氏:リリース時点ではストーリーで描かれないのですが、今後ストーリーが進んでいく中でみんながどういった感じで出会ったのか、これまでどういった旅をしていたのかなどは出てくる予定なので、楽しみにしていただけると!
リリース後の展開について
-リリースを間近に控え、多くのユーザーが事前登録を済ましているなど、高い期待を受けている様子が見受けられますが、現時点での手応えはいかがでしょうか?
KK氏:実際、今までにないくらいの責任感やプレッシャーは感じていますね。「初心忘れるべからず」をいう言葉を肝に銘じて、リリースしてからは遊んでくれるユーザーの皆さんと一緒により良い作品に仕上げていけたらと思っています。
やっぱりリリース後が本番だと思っているので、皆さんとゲームの中でお会いできることを心よりお待ちしております!
-8月にはCBTを実施されていましたが、CBTの結果を踏まえ、リリースに向けて何か開発に生かされた点などはありましたか?
KK氏:チュートリアルの体験やPCでの操作に関してはCBTから改善した箇所がありました。具体的な内容に関しては、今後公式X(Twitter)だったりDiscordの方で公開していく予定なので、ぜひご注目いただけたらと思います。
-リリースが間近に迫っていますが、リリース後にどのようなキャンペーンやイベントを予定しているか教えてください。
KK氏:喋りたい気持ちは山々なんですけど、サプライズ重視で今はちょっと言えないんですよね(笑)10月25日のリリース直前生放送でイベント情報やキャンペーンなどを一気に公開する予定なので、ぜひ生放送の方をお楽しみに!
読者の方へ向けてメッセージ!
-最後にリリースを楽しみにしているユーザーへ向けて一言お願いします。
KK氏:ここまで読んでくれた方は『リバース:1999』に本当に興味を持っていただけている方だと思うので、まずはありがとうございますと言わせてください。
皆さんのためにリリース直後にたくさんのイベントなどを用意しています。さらに、事前登録者数が30万人を達成し、最大で73連のガチャが引けるのでリリースをお楽しみに!
リバース:1999について
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(編集・執筆/いの)