2025年3月にNetEase Gamesからリリース予定の新作FPS「FragPunk(フラグパンク)」。ヒーローシューターにカード要素を混ぜ込んだ独特のゲーム性が魅力のゲームで、カジュアルに誰でも楽しめるFPSゲームに仕上がっている。そんな本作の開発チームにこだわり抜かれたゲームシステムやデザインなどについてインタビューしてきた。さらに先行プレイにも参加せてもらったので、FPS歴17年のガチ感想を知りたい方は、ぜひ最後までチェックしてみてほしい。
「FragPunk(フラグパンク)」とは
みなさんはNetEase Gamesが開発を進めている「FragPunk(フラグパンク)」というFPSゲームをご存知だろうか。「FragPunk」は2025年3月6日(木)にリリース予定の5対5の爆破系ルールを楽しめ、独自のカードシステムで幅広い戦略を編み出せるFPSだ。爆破系ルールが好きなFPSプレイヤーはもちろん、操作感がスポーティーなので爽快感を求めているFPSプレイヤーに好まれるゲームデザインに仕上げられている。
この記事ではそんな本作の開発チームへのインタビューをはじめ、NetEaseオフィスの紹介、先行プレイレポートなど盛りだくさんの内容でお届けしていく。まだ「FragPunk」を知らない方もプレイしたくなること間違いなしなので、ぜひ最後までチェックしてみてほしい。
開発スタジオに潜入調査!驚きの施設内も併せてご紹介!
まずは「FragPunk」の開発が行われているNetEaseオフィスを紹介していこう。画像がNetEaseオフィスの一部だ。…オフィス街と勘違いしてしまう方もいると思うのだが、オフィス街ではなくこの建物全てがNetEaseのオフィスなのだ。この巨大なオフィスから数多の名作ゲームが生み出されているのだ。
▲この画像もNetEaseオフィスの一部だ。日本では考えられないような規模でゲームを開発しているのが伝わるはずだ。
驚愕のオフィスツアー!健康面に気を遣っている施設の数々!
オフィス内の施設も充実しており、体を動かす運動場が設営されていた。バスケットボールや卓球、バドミントンなどで凝り固まった体をリフレッシュできる環境が整っている。休憩時間には多くの方で賑わっているとのことだ。
こちらも気分転換に最適なジムだ。デスクワークで運動不足の方に配慮されている施設だ。体を鍛えながらゲーム開発に挑める環境が整っているので、長時間のデスクワークを行っても体をリフレッシュできるのだ。
さらにオフィスの中には、NetEaseで開発を進めている自動のマッサージ機を利用できる店舗が設営されていた。最新技術が詰まっていおり、全身をスキャンしてからマッサージがスタートするのだが、まるで誰かに揉み解されているような感覚を味わえるのだ。疲れた体をしっかり休養させてくれる施設がオフィス内にあるのも嬉しい点だろう。
ゲーム開発スタジオには最新鋭の技術が!ゲーム内の動きをきめ細やかに!
今回は特別にゲームの動きをリアルに細かく表現するために必須なキャプチャモーションの撮影スタジオにもお邪魔させてもらった。かなり広いスタジオになっており、どんな動きも再現できるように作られている。ゲーム開発の技術もどんどん上がってきていることを実感でき、感動すら覚えるスタジオになっていたぞ。
また、アクションのプロ以外にも芸能人を呼んで撮影することもあるそうだ。多くの方々の努力によって、我々の手にクオリティの高いゲームが届くのだ。
▲様々な道具を駆使してゲーム内の動きを作っていく。このような小道具も充実しているので、様々な動きを再現することができるのだ。
Chang Xin氏&LI Yiming氏にインタビューも!開発の裏側に迫る!
Chang Xin氏
―本作はFPSとデッキビルディング要素を合体させた作品だと思うのですが、バランス調整はどのように行なっているのでしょうか。
Chang氏:本作のカードシステムにはコストが付いているので、強力なカードは頻繁に使えないようにしてバランスを取っています。カジュアルモードはランダム要素が強くなっているのですが、ランキングモードではBANシステムを導入して公平な戦いを楽しめるように作っています。もちろん、ゲームを壊してしまうようなカードは作らないようにしています(笑)
―カードは最初から準備されているのでしょうか。それともトレーディングカードのようにパックを剥いて入手するのでしょうか。
Chang氏:カードはレベルアップで解放されていくシステムになっています。大体7〜8時間ほどで全てのカードを解放できるので、ゲームに徐々に慣れてもらいながら楽しんでいただけると思います。
また、チーム全体のカード所持率で高いものが分配される可能性が上がっていきます。カードを共有しながらプレイするので、低レベルの方と高レベルの方がマッチングしても問題なくプレイできるシステムを採用しています。
―追加キャラが実装されるとキャラパワーのバランス取りが難しくなると思うのですが、どのように調整していく予定なのでしょうか。
Chang氏:特定のキャラを強くしたり弱くしたりするカードが存在するので、うまく活用することでキャラパワーが低くなっても活躍できるように工夫しています。また、武器にも同じシステムを採用しているので、カードの効果でバランスを調整していく予定です。
―アップデートでどのくらいキャラやカードを実装する予定なのでしょうか。
Chang氏:4ヶ月に1回シーズンが切り替わるのですが、前半後半に分けて2ヶ月ごとにキャラやカードを追加する予定です。カードに関しては、既存のカードと入れ替えたりしながら、ローテーションしていく仕様にしています。
なので、キャラに関しては1シーズンに2体ずつ実装されていきます。まだまだキャラは少ないと感じているので、どんどん実装したいと考えつつも、バランスを取りながら、同じ土壌で戦えるようなアップデートを重ねられたらと思っています。
―リリース後にeスポーツ領域への展開や、大会を開いたりリーグを作ったりする予定はあるのでしょうか。
Chang氏:もちろんeスポーツ領域への進出は考えています。開発チーム全員がeスポーツ大会を見て育ってきたメンバーなので、自分たちが作ったゲームで大会を開きたいと強く思っています。ただ、本作は少しゲーム性が独特なので、開催するなら大会ルールをしっかり吟味してからになりますね。
―eスポーツ関係の大会を見ているメンバーが多いとのことですが、開発中に意見の衝突は起こらなかったのでしょうか。
Chang氏:結論から言いますと、常に喧嘩をしていますね(笑)全員自分の意見を持っているので、出てきた意見が正しいかを開発チームのみんなで話し合いながら進めています。今までのクローズβテストの中にも各メンバーの思いが詰まっていて、実施にプレイしたユーザーさんの声を楽しそうに見ている姿は印象的でしたね。
―とある配信者さんが開発チームの方からメッセージが届いたという動画を上げていたのですが、今後も配信者さんから意見を取り入れながらアップデートしていくのでしょうか。
Chang氏:もちろん!今後もそのような意見を発信してくれているインフルエンサーさんの意見を取り入れながら、開発していきたいと思っています。ポジティブ、ネガティブ関係なく伝えてくれるので、貴重な意見だと思って真摯に受け止めたいと考えています。本作はオリジナルのIPなので、配信してくれるだけでも嬉しいですし、色々な方に認知されるようなゲームに成長させていきたいです。
―クローズドβテストではどのような声や意見が寄せられましたか。
Chang氏:特に多い意見が、若い方からスタイリッシュで爽快感があるゲームという意見をいただいています。あとは、バランスに関しての意見が寄せられていたので、強すぎる武器やカードに関して調整したり、マップの有利ポジションやゲームモード自体にも意見をいただいていたので、柔軟に調整させていただきました。
―日本でリリースを待っている方に向けて一言コメントをいただけますか。
Chang氏:日本のみなさんは我々にとってかけがえのない存在なので、ぜひ手に取ってプレイしていただきたいと思っています。日本で成功させたいという気持ちも強く持っていて、開発チームも少数精鋭だからこそみなさんの意見に耳を傾けやすい環境を整えています。長く運営できるように努力していくので、リリースを楽しみに待っていてください!
―ありがとうございました!
LI Yiming氏
▲「FragPunk」のアートチームメンバー。中央の男性がLI Yiming氏。
―本作はストリートカルチャーをメインテーマにしたデザインをしていると思うのですが、どのように作っていったのでしょうか。
LI氏:本作のデザインは様々な文化を取り入れながら、オリジナリティがあるものに仕上げています。全体的にポップでスリムな雰囲気なので、幅広い方に楽しんでいただけると思います。あとゲーム内の大事なシーンでインパクトのあるデザインを採用して、みなさんにより良い刺激をお届けしたいと思いながら作っています。
―キャラはどのように作っていったのでしょうか。
LI氏:キャライメージを決めて作る場合もありますし、キャラのスキルを考えて作る場合もあります。キャラデザインに関しても、他のチームから共有されたストーリーや性格などを踏まえて、そのキャラに合う外見や色を決定していきました。
―アートチーム内で予想している人気が出そうなキャラは誰ですか。
LI氏:全てのキャラを愛されるように作っているのですが、敢えて名前を挙げるとすると「アプソン」です。メインテーマに沿ったデザインで仕上げているので、人気が出るのではないかと思っています。
あとは「ソラ」が非人類的なデザインに仕上げているので、そちらも注目して欲しいキャラの一人ですね。もちろんリリース後も色々な方に愛されるキャラを出していきたいと思っています。
―どのくらいの頻度でキャラのストーリーを追加していくのでしょうか。
LI氏:リリース時に実装されているキャラストーリーは既に完成していて、ゲーム内で少しずつ公開していけたらと考えています。新しく追加するものに関しては、シーズンが切り替わったタインミグでトレーラーやマップで発見できるようにする予定です。
―リリース後にどのようなスキンを実装するのか、実装頻度はどのくらいなのか教えていただけますか。
LI氏:武器スキンやキャラスキンを中心に実装していく予定です。全体の方向性は、キャラのイメージだけでスキンを作るのではなく、新鮮さや面白味を感じ取ってもらえるスキンを作っていきたいですね。また、過去のストーリーに関するスキンを実装して物語の補完ができればとも考えています。
―スタイリッシュなデザインに仕上げられていると思うのですが、どのようなユーザーをターゲットにして作られたのでしょうか。
LI氏:特にターゲットを限定しているわけではないのですが、ゲームをプレイする若いユーザーさんに向けて作っています。本作は既に市場にある類似ゲームより、スタイリッシュなデザインに仕上げているので、FPSをプレイしたことがない方でも楽しめるように作っています。
―武器をファンタジーにしようと思えばできたと思うのですが、なぜ実銃のようなデザインを採用しているのでしょうか。
LI氏:おっしゃる通りパッと見て実銃が分かるデザインの武器を多く準備していますが、リリース後のアップデートでファンタジーなものも用意しています。実装するタイミングは、スキンやストーリーの世界観がマッチした時にスキンや新武器としても実装する予定なので、みなさん楽しみに待っていただけたら嬉しいです。
―本作のデザインを作るにあたって、インスピレーションを受けた作品はありますか。
LI氏:デザインに関しては参考にしている作品はないのですが、世界観の方向性を参考にしている作品はあります。発想の部分で様々な作品からインスピレーションを得て、作り込んでいる部分はありますね。
―ありがとうございました!
実際にプレイ!カード要素がクセになる新感覚FPS!
では、ここでFPS歴17年の筆者が実際にプレイしてみて感じたことを紹介していこうと思う。まず第一印象は、クセのない操作感が特徴で誰でも楽しくプレイできると感じた。爆破ルールと聞くと難しい印象を持つ方も多いと思うのだが、本作は初心者の方でも十分楽しめるように作られている。
個人的に嬉しかった点としては、足音がはっきり聞こえるということだ。壁の反対側にいる敵が歩いていると、位置や人数まで分かるように作られており、音を頼りに戦術を練ることができるのだ。
もちろん、ゆっくり歩く動作も用意されていたので、あまり音を立てずに進軍することも可能だ。ただ、移動速度が遅くなってゲームスピードに置いて行かれてしまう場合もあり、走ると歩くのバランスが重要になってくるのが面白い。AIMで全てを破壊する脳筋突撃でもよし、慎重にクリアリングしながらゆっくり進むもよしと、人によって様々な進軍方法が生まれてくるだろう。
爆破系のルールがメインになるので、敵の領地に爆弾を設置して爆破したり、全員を殲滅するとラウンド勝利となる。シンプルながらマップの形状を活用しながら敵と撃ち合うことで、奥深いシューティングを楽しむことができる。
ロングにはスナイパーを配置して敵の進軍を遅らせたり、曲がり角が多いところではサブマシンガン持ちを前に出して殲滅してもらうなど、役割をしっかり把握しながらプレイするのが勝利の近道になるはずだ。
本作の独特なシステムを紹介すると、特殊能力を獲得できるカードシステムだろう。カードの効果を利用しながら、敵の意表をついたり、武器との組み合わせによって無限大の可能性を秘めている。リリース時には150種類のカードが用意されているとのことなので、自分のお気に入りカードを探しながらプレイするのも面白いだろう。
▲敵にやられてしまった時のエフェクトにも注目してほしい。「Death」の文字がお洒落に表示されており、細かな部分までしっかり作り込まれているのが分かる。
また、本作の延長戦は1on1の勝ち抜き戦となっており、敵メンバー全員を倒したら勝利という独特なシステムを採用している。長時間睨み合っているとエリアが縮まってダメージを受けたり、残りの体力が次の戦いに持ち越しになっていたりするので、短時間で決着がつくようになっている。
サクッと遊べるようになっており、カジュアルに楽しみたいという方にもおすすめだ。また、FPSが苦手という方でもすぐに慣れると思うので、デビュー作にちょうどいいゲームだと言えるだろう。
リリースに期待大!次世代を担うFPSに要注目!
ここまで「FragPunk」開発チームのインタビューを中心に、開発環境、先行プレイの感想をお届けしてきた。
今までのFPSにカード要素を組み合わせている独特なシステムがクセになるのはもちろん、スポーティーな操作感でFPS初心者の方でも気軽にプレイできると筆者は感じている。友達を誘ってワイワイプレイするもよし、もちろん競技性も兼ね備えているので、ガチでランキング上位を狙うもよしと様々な表情を楽しめるゲームに仕上がっている。
ここまでクオリティの高いゲームが無料でプレイできるので、ぜひみなさんも3月6日(木)を楽しみに待っていてほしい。これまでのFPSとは全く違った「楽しい!」が待っているぞ!
「FragPunk」の概要
© 2025 FragPunk、Bad Guitar Studio
[取材協力]:NetEase, Inc.
(編集・執筆/ゲーム山本)