2025-03-24

【インタビュー】アニメーターからLive2Dデザイナーへ。「動き」の表現を追求し続ける

<以下、リリースより引用。>

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ゲーム業界で働くに至った経緯や、Live2Dデザイナーになったきっかけ、業務のやりがいや今後の目標などについて語ってもらいました。

アニメーターからゲーム業界への転身

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Komine / Live2Dデザイナー(2019年中途入社)

― まずは簡単に自己紹介をお願いします。

Live2DデザイナーのKomineと申します。2019年にf4samuraiにジョインし、現在は新規開発プロジェクトにて、Live2Dチームのリーダーを担当しています。

具体的な業務としてはLive2D原画とそのモデル作成が主で、新規イベントの衣装デザイン制作などにも携わりました。リーダーとしては、メンバーの成果物に対するディレクションやスケジュール調整、関係会社様とやり取りする際の窓口などを担当しています。

― f4samurai入社前のキャリアについて教えてください!

学校はアニメーションの専門学校に通い、卒業後はアニメーターとしてキャリアをスタートしました。ただ、最初に入った会社が1年も勤めないうちに経営難に陥ってしまって……お給料も払われなくなり、「このままだと絵の仕事が嫌いになってしまう」と思って出身校の就職課に相談したところ、ゲーム会社への転職を提案していただいたんです。

もともと凄いゲーマーという訳ではなかったのですが、幸いにも当時プレイしていたソーシャルゲームの開発会社とご縁があり、ゲーム業界のデザイナーへキャリアチェンジすることにしました。その会社ではゲーム内アイテムのデザインや新規タイトルのUI開発に携わり、約1年後からは別のゲーム会社へ移ってSDキャラクターのデザインやアートディレクターの経験を積みました。

その後、業界経験が7年ほどになったタイミングで、f4samuraiと縁があり入社に至りました。

― アニメ業界からゲーム業界へ移られたことは、Komineさんのキャリアにとって大きな転機だったと思います。当時の心境を伺いたいのですが、ギャップなどは感じましたか?

正直、ゲーム業界への転職を最初に勧められた時は、結構不安だったんです。当時抱いていたゲーム会社に対するイメージが「みんなゲーム大好きなコアゲーマーで、『とにかくゲームを作りたい!』という人達が集まっている場所」だったので……。私もエンタメコンテンツ全般が好きでゲームにも触れてきましたが、自他ともに認めるゲーマーかと言われると、そこまでの自信はありませんでした。

ですが実際に働いてみると、良い意味でそういうわけでもないということが分かりました。もちろんゲーム開発に対する熱意は皆で共有していますが、プレイ歴もキャリアも人によってさまざまですし、なにより「みんなで何かを作る」ことを大切にしている方が多い印象を受けました。

「チームの一員として絵を描きながら、みんなでものづくりをする」という本質的な部分は共通していたので、想像していたほどのギャップはなく安心した覚えがあります。

“空気感が合う”と感じて入社を決意

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― f4samuraiに入社するきっかけや決め手になったものを教えてください。

きっかけは知人の紹介でした。紹介を受けて一度社内を見学したのですが、職場の雰囲気やオフィスの綺麗さ、充実した設備などを見て「楽しく働けそうだな」という印象を受けました。

その後の選考でも、会社の空気感や雰囲気の良さを感じて、最終的に入社を決めました。特に記憶に残っているのは社長との面接です。堅苦しい雰囲気が一切なく、私の地元が社長にもゆかりのある場所だったらしく、地元トークで盛り上がったのを覚えています(笑)。

― そんなご縁が(笑)!入社後は、どのような業務を経験されたのでしょうか。

入社当初は『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』というタイトルで、SDキャラやエフェクトの作成を担当しました。1年ほど経ったころ、上司から「Live2Dをやってみないか」というお話をいただき、『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝(以下:マギレコ)』からはLive2Dデザイナーとして業務に携わることになりました。

Live2Dの業務経験はなかったのですが、VTuberさんの動画などで馴染みがあったり、会社としてもLive2Dを活用していく方針であることは感じていたので、お話をいただいた時は「ラッキー!」くらいの気持ちだったと思います。

それまでもアニメーションで2Dキャラクターを動かす仕事をしていたので、技術面のキャッチアップは順調にできたのではないかと感じています。その後チームリーダーも任せていただき、デザインスキル以外の側面でも学びの多い期間になりました。

『マギレコ』を離れてからは、現在担当している新規プロジェクトにて、冒頭でお話したような業務を担当しています。

自分も周りも、楽しく仕事ができるように

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― 仕事で特に大切にしていることを教えてください。

デザイナーというよりはチームリーダーとして、またチームの一員としての話になりますが、「楽しく仕事に取り組める環境を作る」ことを意識しています。

誰しもそうだと思いますが、仕事を辛いものだと感じたくないし、周囲にもそう感じさせたくないので……そのことを意識しながら、一つひとつの判断やコミュニケーションを行うようにしています。具体的には、できるだけ無理のないスケジュールを組むようにしたり、メンバーと細やかにコミュニケーションを取るよう心掛けています。

特に、新たに参画された方への声かけは積極的に行っているつもりです。新しいメンバーがスムーズに溶け込めると、チーム全体の空気感にも良い影響があると感じているので、ランチにお誘いしたり、雑談をしたりして仲を深めるようにしています。

ー 確かに、新たに参画された方から「Komineさんが積極的に声をかけてくれた」と聞くことも多いです。新しいメンバーと信頼関係を築く際に気を付けていることはありますか?

人間、自分に対して好意的な人に対して嫌な気持ちは抱きづらいと思うので(笑)、まずは自分から「この方の良いところ/凄いところを見つけよう!」くらいの気持ちで接するようにします。最初から、好きになるつもりで接するといいますか。

そうやって相手の良いところを引き出して、そこから自分のことも開示して、お互いについて理解を深めていけば、信頼関係が生まれやすくなると思っています。仲良しにならないと一緒に仕事ができない訳ではないので、一定の距離感は意識しつつ、仕事仲間として円満なコミュニケーションが取れるくらいの関係性は作りたいなと。

自然と前向きになれる職場

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― f4samuraiの好きなところを教えてください。

コミュニケーションが取りやすいところと、全体的に前向きな人が多いところが好きですね。

会社の費用でメンバーと食事に行くことができたり、社員旅行があったりと、コミュニケーション周りの制度がすごく充実しています。デザイナーは一人で作業する時間も多いので、交流の機会はいつも楽しみです。

ちなみに、私は同僚とランチや食事に行きたいタイプなんですが、中には業務時間外はプライベートに過ごしたい方もいると思います。そういう方とはバリスタデー(役員やバックオフィスメンバーが、月に1回社内向けにコーヒーを振る舞うイベント)にカフェスペースでちょっと話すこともできるので、色んな人に合ったコミュニケーションの機会があるのもありがたいです。

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「前向きな人が多い」という点は、部活動や勉強会などの取り組みが、メンバーからの発案で活発に行われていることなどから感じます。

同じ職種同士で集まって知識をシェアし合ったり、有志で集まって身体を動かしたり……色んなことに意欲的な方が周りにいるので、自分も自然と前向きな気持ちになれるんですよね。

“動き”のプロとして幅広いスキルを身につけたい

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― 日頃の業務で、やりがいや達成感を感じるのはどんな時ですか?

Live2D原画の作業(イラストレーターが制作したキャラクターイラストを、Live2Dで動かすための原画に起こす作業)で、「元のキャラクターデザインの良さを引き出せた」と思えた時は達成感があります。上手く描けたと思う時はユーザーさんからも温かい反響をいただけるので、デザイナーとしての自信にも繋がっています。

以前、ゲーム内で実装された衣装について、好きなポイントを事細かに挙げてくださっているユーザーさんの投稿を見かけたときは、言葉にならない喜びがありました。

チームリーダー目線では、やはりメンバーの成長を感じた時が一番嬉しいですね。「自分ももっと頑張らなきゃ!」という刺激にもなりますし、これからもお互いに高め合っていけると良いなと思っています。

― 最後に、Komineさんの今後の目標を教えてください!

基本的には、“何かを動かす仕事”をする制作者であり続けたいと思っていて、そのためのスキルアップをしながらプロフェッショナルを目指していきたいです。

直近の目標としてはLive2D領域のスキルをもっと磨いて、自分が思い描く可愛いモデルやデザインをより自由に、イメージ通りに作れるようになりたいです。最近は若手の方でも本当にスキルの高い方がたくさんいらっしゃいますし、自分ももっと知識を身につけて、頼られる存在になっていきたいです。

また、業界の未来なども考えると、何かに特化するよりも、やれることの引き出しが多かったり、色んな領域の知見を持っている人材のほうが活躍の幅が広がるのかなと思っています。自分としても一つの領域を極めるより色んなことにチャレンジしたい気持ちが強いので、業界の流れや会社の状況の変化をすんなり受け入れられるような、適応力の高いデザイナーになりたいですね。

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― ありがとうございました!

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