2024-02-28

【採用インタビュー】キーワードは「ナナメウエ」!?『にゃんこ大戦争』で有名なポノスの開発スタジオ長に会社のアレコレを突撃インタビュー

『にゃんこ大戦争』を開発・運営しているポノス株式会社。今回は長く愛されるタイトルを生み出す開発スタジオ長の小林氏にゲーム開発の裏側をインタビューさせて頂いた。会社の雰囲気や職務内容、面白いゲームを作るための考え方から福利厚生まで詳しくお聞きできたので、就職活動中の方はもちろんゲームファンの方もぜひチェックしてみて欲しい。

エンジニアから駆け上がったゲーム開発スタジオ長にインタビュー

ーー本日はインタビューよろしくお願いします。早速となりますが自己紹介をお願いします!

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小林氏
ポノスにて、開発スタジオ長としてタイトル運用やマネジメント業務を担当させて頂いております、小林吉彦です。

元々は新卒でweb関係のエンジニアとなり、2010年からゲーム関係のプランナー職へ転職、さらに2014年からはポノスでゲームのお仕事をさせていただいています。

ポノスに入社してからは『にゃんこ大戦争』のディレクターを担当させて頂いたり、いくつかの新規プロジェクトのプロデューサー/ディレクターなどを経て、現在は開発・運営のメンバーが所属しているチームの開発スタジオ長としてお仕事をしています。

ーー本日はよろしくお願いします。

人気の秘訣は「にゃんこらしさ」!?『にゃんこ大戦争』開発の裏側

ーーまずはポノスでリリースされているゲームの紹介をお願いします。

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小林氏
ポノスの代表作となる『にゃんこ大戦争』からご紹介させていただきます。元々ガラケーで遊べるタイトルとして開発していたのですが、2012年にはスマホ版もリリースし、皆さんに遊んでいただいたお陰で全世界9,000万ダウンロードまで到達しました。

他の作品では『にゃんこ大泥棒』『桃太郎失格』というタイトルや、『私、転がります』や『今日は休みます』『本当の幸せ』などのユニークなカジュアルゲームなどもリリースしています。

ーー『にゃんこ大戦争』はリリース当時から斬新なイメージがありましたが、どういった経緯でゲームが生まれたのでしょうか?

小林氏
実はガラケー用のゲーム製作時代に毎日色々な面白いアイデアを生み出そうとする中、一人のデザイナーが遊び心で、隣の席のグラフィッカーを笑わせようと自作のイラストを見せ続けたのが始まりとなります。

どうすれば面白いものになるのか、考え抜いて生まれたのが『にゃんこ大戦争』とも言えるわけですね。

ーーゲームの誕生からして中々ユニークですね。それでは『にゃんこ大戦争』の開発で大変だったことを教えてください。

小林氏
開発当初は少数精鋭のメンバーで開発していたこともあり、自分たちで様々なことをやる必要があった点は苦労しました。

全くノウハウのなかったプロモーションを自分たちで用意したり、チームメンバー総動員でデバック作業をやり抜いたりもしました。その名残で、自分たちでもゲームをしっかりとチェックする文化が残っています。

今でこそ『にゃんこ大戦争』の成長に合わせて開発やサポートのメンバーが増えているのですが、リリース直後もお客様へ向けたサポートを開発メンバーが直接対応したり、開発以外にも複数の役割をこなす時期があったので、リリース前後どちらも苦労の連続でしたね。

ーーメンバーが増えているとのことですが、現在はどのような体制で『にゃんこ大戦争』を運用しているのでしょうか?

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小林氏
『にゃんこ大戦争』はプランナー、デザイナー、エンジニア合わせて50人くらいで開発してにゃんこをサポートしていますね。開発以外のマーケティングなど他の部門も合わせると70〜80人くらいの規模になります。

また日本語版以外も英語や韓国語版、繁体字版のローカライズなど、海外向け開発も基本的に社内で行っています。

ーー『にゃんこ大戦争』も11周年と長い間ユーザーさんに愛されていますが、愛されるためにどういった工夫をしているのでしょうか?

小林氏
一番は「にゃんこらしさ」を忘れないことだと思っています。ゲームを運営している以上は、売上や流行を考える必要がありますが、何を考えるにしても「にゃんこらしさ」をまず考えます。

ものすごい儲かる、注目を集めるといった施策があったとしても、「にゃんこらしさ」が無ければやらないというのを徹底しています。こういったこだわりが皆さんに届いているからこそ、長く愛されるタイトルになれたのかなと思っています。

ーーユーザーの皆さんに届き、受け入れてもらえるこだわりを長い間提供し続けるというのは、本当に難しいことだと思います。ユーザーさんに満足して頂ける作品を作る上で、他に大事にしている考え方はあるのでしょうか?

小林氏
他の部分では「ナナメウエを行け」という考え方、コーポレートスローガンがゲーム作りの基本となってきますね。

「斜め上」という言葉を聞くと、変わったことをするイメージですが、ポノスでは世の中に求められるものを理解する「ナナメウエを考えるために原点を知る」という点を大事にしています。

ーー基本となる部分を抑えるということですね。では逆に社員の方に「ナナメウエ」でユニークな発想を持つ方が多かったりするのでしょうか?

小林氏
確かに「斜め上」と聞くとちょっと変わった面白い人というイメージになりますね(笑)
とは言っても、実際に活躍しているメンバーは謙虚で堅実に考える人が大半で、「なんとなく勢いで面白いことをやる」というイメージとは真逆です。むしろ社内は落ち着いた雰囲気になっていて、謙虚で優しい人が多いです。

落ち着いた雰囲気になっている背景には、「社員が幸せでいないと人を笑顔にするゲームは作れない」という考えが基になっているところが大きく、実際に社内は全体的に落ち着いてゆったりとした雰囲気となっています。

ーーゲーム業界はスケジュールの余裕がなく忙しいイメージがあるのですが、社内が落ち着いた雰囲気になるのはすごいですね。

小林氏
実はポノスは、定時に帰る社員がかなり多いというのが特徴です。ゲーム業界だと徹夜や休日出勤をしている企業さんもいますが、ポノスではそういったハードワークを経験したことがないメンバーの方が圧倒的に多いかなと。

ゲームリリース直前など忙しい時期というのは確かにありますが、それ以外の時期と合わせて見ると落ち着いているという印象ですね。

仕事内容とは少し変わりますが、ポノスではプレミアムフライデーを実際に行なっていて、ほとんどの人が15時に帰っています。こういった社員ひとりひとりのプライベートも重視しているのが、ゆったりとした雰囲気に繋がっていると思っています。

ーー様々なジャンルのゲームを世に送り出していると思いますが、やはり『にゃんこ大戦争』に代表されるタワーディフェンスをメインに今後も開発をされるのでしょうか?

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小林氏
確かにジャンルですとタワーディフェンスゲームが得意で、過去にタワーディフェンスゲームをたくさんリリースしているため、『にゃんこ大戦争』を筆頭としたノウハウもあります。ただ逆にタワーディフェンスゲームしか作らない訳ではなく、世の中で流行っている面白い物を見つけてきて、そこから「ナナメウエ」の面白さにフォーカスして柔軟にチャレンジしていきたいです。

ーーとなると現在はスマホアプリがメインとなっていますが、コンシューマやPCゲームに力を入れる可能性もあるということでしょうか?

小林氏
「ナナメウエ」な感じがして面白いのであれば、どのプラットフォームでも力を入れて開発をしていく可能性はあると思います。

例えばスマホアプリの『にゃんこ大戦争』は、『ふたりで!にゃんこ大戦争』というSwitch作品でも出ています。堅実に面白いものを作っていくという前提があるため、勢いだけで進むわけではなく、面白いものを届けにいくというのは、どのプラットフォームでも同じスタンスとなるのかなと。

ーーそれでは逆に長年運営しているタイトルに携わることによるやりがいはいかがでしょうか?

小林氏
長年ゲームを楽しんでいるユーザーの皆さんの声を聞いたり、リアルイベントの様子が見られたりするのは長く続く人気タイトルならではのやりがいですね。

大人から子どもまで幅広い世代に遊ばれていて、ありがたいことに親子で遊んでくださっていることもあります。他にも世界中で楽しまれているタイトルに関われるという点も魅力の一つですね。韓国や台湾のリアルイベントは海外でも日本に負けず劣らずの熱量でした。

逆に昔遊んでいた方が大人になって面接に来て頂けたりもするので、感慨深いものがあったりもします(笑)

ーー最後に、新作リリースも含めて来期以降に予定している展開に関してはいかがでしょう?

小林氏
今はまだ詳しいお話はできないのですが、新作の製作は進めていて、「ポノスらしさ」と「面白くもナナメウエ」を持ち合わせたタイトルをしっかりこだわって作っているので、ぜひ期待してお待ちください!

もちろん『にゃんこ大戦争』も15周年、20周年ともっと長く続く日本や海外で愛され続けるゲームを目指して、今後も製作を進めていくので、プレイしているファンの皆さんも一緒に楽しんでいただければと思います。

未経験でもゲーム製作のプロになれる充実の制度

ーー新卒採用で入社した方は、どのようなキャリアを歩んでいくのでしょうか?

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小林氏
社歴を重ねてチームリーダーになる人や、『にゃんこ大戦争』で超激レアキャラクターのデザインをしている人が実際にいますね。もちろん年数の浅い人でも開発の重要なところを担っているケースがあります。

キャリアとは少し話が変わりますが、未経験の方でもしっかりと活躍できるように半年程かけてじっくりと研修をしていくため、長く安定して働ける職場となっていて離職率も低いですね。

ーー全く知らない業界へ入ると確かに不安になるので、研修があるというのはとてもありがたいですね。入社後の研修はどういった内容になっているのでしょうか?

小林氏
入社後は基本的に「プランナー」「デザイナー」「エンジニア」の職種別に分かれて2〜3ヶ月ほどかけて、各職種の基本をコーチから教えてもらう流れとなります。

毎年実施しているわけではないのですが、新卒メンバー同士が集まってゲームを作るという研修を行う場合もあり、職種間の連携などゲーム開発の流れを学んでもらうというのも行っています。

ーー会社としてより良い職場環境にするための制度がありましたら教えてください。

小林氏
一般的な福利厚生はもちろんのこと、「ぽの活」と呼ばれる制度が代表的になると思います。

「ぽの活」は自己研鑽の制度で、自己研鑽に繋がると考えられるものであれば会社が費用の半額分、最大で年10万円まで負担してくれるというシステムです。この制度の対象がとにかく広く、書籍購入やセミナーの受講といった一般的な「勉強」の補助はもちろんのこと、ゲームソフトの購入や他社ゲームへの課金、映像系のサブスク、展覧会などかなり幅広く使えます。

「エンターテイナーであれ」という行動理念も掲げておりまして、エンタメに触れることを目的にしているため、実際に社内では幅広い人が使っている制度です。

ーー普通の会社では考えられないほど自由ですね(笑)

小林氏
職場環境という面では、昨年の10月から京都に新しいオフィスを作りまして、格安で社員食堂が利用できるようになりました。そこでランチを楽しみながら社員同士がコミュニケーションを取る時間が格段に増えましたね。

東京のオフィスは社員食堂がない代わりにランチ代1回500円を補助する制度があるので、こちらも東京の社員はよく活用しています。
他にも端末購入補助制度という、年に1回5万円まで端末購入の補助金が出る制度はすごい社内で人気ですね。

スマホの買い替えやゲーム機の購入へ向けた補助制度なのですが、毎年この制度を利用してたくさんのタブレットを持っている人もいたりと、社内での利用率がとても高い制度となっています。

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ユニークなデザインの採用サイトにした狙い

ーーポノスの採用サイトでは「ナナメウエ」や「DIGRUIT(ディーグルット)45°」などの独特な採用情報を掲載してます。こういったユニークなサイトを作ったきっかけは何かあったのでしょうか?

画像▲採用サイトは他企業では見られない中々にユニークなデザインとなっている。

小林氏
「ナナメウエを行け」というのが強力なアイデンティティの一つで、共感してもらえる方と一緒にお仕事したいというのが軸にあります。

その想いが届いているのか、実際に採用面接でお会いさせていただく方も、採用サイトを見て興味を持っていただいた方が多かったですね。

小林氏
また、面白いコンテンツを作る会社なので、採用情報を見る方にも面白そうな会社だと伝わってほしいという想いも込めています。会社が面白くないと面白い作品はできないという考えがあり、採用一つとっても楽しんでもらえるように採用サイトを作っています。

就職活動中の読者とにゃんこ大戦争のファンの方へ向けたコメント

ーーでは、最後に今回のインタビューを見ていただいた方に向けて、就職活動中の方と『にゃんこ大戦争』ファンへ向けてそれぞれ一言お願いします!

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小林氏
地に足がついた謙虚で真面目な人が多い会社となっています。優しい人も多く、働きやすい職場となっているので、世界に向けて面白いものを作っていくことに興味がある方は、ぜひご応募ください。

また、新しいものを作っていきながらも、『にゃんこ大戦争』をこれからも大事に成長させていきます。15、20、30年とこれからも長く皆さんと一緒に歩んでいけるタイトルを目指していくので、ユーザーの皆さんも一緒に楽しんで頂けるとありがたいです!

ーー本日はありがとうございました!

『ポノス』の概要

会社名:ポノス株式会社 設立:1990年 主な事業内容:ゲーム製作 所在地(京オフィス/本社): 〒600-8005 京都府京都市下京区四条通柳馬場東入立売東町12番地1 日土地京都四条通ビル 所在地(江戸オフィス): 〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1丁目7-8 恵比寿サウスワン 公式サイト:https://www.ponos.jp/

『にゃんこ大戦争』の概要

タイトル:にゃんこ大戦争 リリース日:2012年11月15日 公式サイト:https://www.ponos.jp/games/thebattlecats/ 公式X(旧Twitter):https://twitter.com/ponos_game

© PONOS Corp. all rights reserved.

[取材協力]ポノス株式会社

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