マスターデュエルの前環境のメタ振り返りと今後の環境考察についての記事です。世界王者になったこともある魔鏡さんに前環境メタの振り返りや今後の環境考察、今後実装される注目テーマについて執筆していただきました。
魔鏡の環境考察一覧 | |||
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本記事の執筆者 | |
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魔鏡 遊戯王2019年世界大会優勝など様々な実績を持つプレイヤー |
天威相剣を中心とした環境となった
相剣に有利が取れるテーマが生き残った
エルドリッチは規制により厳しくなった
デスフェニに弱いテーマが順位を落とした
相剣とデスフェニに対応できるのが環境デッキの条件
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天威相剣の展開例 | ||||
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- | - | バロネス | - | 赤霄 |
- | - | - | 相剣暗転 | - |
5/9のパックにて追加された「相剣」「デストロイフェニックスガイ」などの実装により、環境が大きく変化しました。中でも猛威を振るったテーマは「天威相剣」です。既存テーマの「天威」と今回実装された「相剣」を組み合わせたデッキであり、共に「幻竜族」というシナジーがあります。先攻は「セキショウ」「バロネス」の制圧盤面を作り、後攻は「ショウフク」や「ヴィシュダ」で盤面除去という対応力の高さから、環境のTier1と呼ぶに相応しい活躍をしました。
デスフェニセット | ||
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デスフェニ | アナコンダ | フューデス |
「フュージョンデステニー」のギミックを採用した「相剣」デッキも一定数存在し、先攻で「セキショウ」「バロネス」+「デストロイフェニックスガイ」をすることで、無効系妨害だけでなく、除去系妨害を構えることにより、さらに強固な盤面を作ることができます。
鉄獣戦線の主なカード達 | ||
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フラクトール | シュライグ | 鉄獣の抗戦 |
既存テーマとしては、「鉄獣戦線」も環境で活躍しています。デッキエンジンである「フラクトール」の規制があり、安定性はやや損失しましたが、「鉄獣の抗戦」から特殊召喚される「シュライグ」による除外や、「双龍」による手札バウンスが「相剣」テーマに対して有効であるためです。
電脳堺の主なカード達 | ||
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瑞々 | VFD | 朱雀 |
「電脳堺」に関しても、「老々」の規制こそ入りましたが、先攻は「VFD」+「朱雀」で完封できる点と、後攻は「セキショウ」による無効妨害が効きづらい点や、「青龍」の存在から、「相剣」に対して相性が良いため、環境に残っています。
幻影騎士団の主なカード達 | ||
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ティアースケイル | バルディッシュ | ロンゴミ |
同じ展開系統のデッキでは、「幻影騎士団」も環境に入ってきていると言えます。「ティアースケイル」が準制限になったとは言え、「ケルビーニ」さえ成立してしまえばアクセスできる点から、規制の影響は少ないように思えます。
先攻展開は5つ素材を持った「ロンゴミアント」による完封または、相手の手札誘発で展開を崩されても、「相剣」の「莫邪」、「泰阿」の効果を止められる「幻影霧剣」を構えることができる点が強いです。後攻は「電脳堺」同様、「セキショウ」による無効妨害が効きづらい点から、有力な環境デッキと言えます。
エルドリッチの主なカード達 | ||
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エルドリッチ | エルドランド | コンキスタドール |
「エルドリッチ」に関しては、「相剣」に対して後攻からでも「スキルドレイン」や「御前試合」などの永続罠、「エルドリッチ」の手札効果による除去が有効なため、相性が良いです。しかし、「コンキスタドール」の制限が安定性の損失に繋がった点と、他のデッキの後攻が厳しいのは変わりなく、環境に一定数は存在していますが、連勝し続けるデッキとしては厳しい印象です。
デスフェニが苦手なテーマ | |
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プランキッズ | @イグニスター |
「プランキッズ」については、「プランキッズロック」が準制限となってしまい、デッキ内のプランキッズのリソース管理がやや難化したのもありますが、「デストロイフェニックスガイ」の台頭により、数を減らしている印象です。
「デストロイフェニックスガイ」により、初動のプランキッズを弾かれてしまうと、「プランキッズの大暴走」や「融合」などで融合召喚する手札がないと、復帰不可となってしまうためです。同様の理由で初動を止められると立て直しが難しい「@イグニスター」なども向かい風が吹いている状態となっています。
Season5~6の覇者 | |
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相剣 | デスフェニ |
まとめると、「相剣」デッキ、「デストロイフェニックスガイ」出張が環境に一定数を存在しており、規制されるまではこれからの環境にも影響を与えていくでしょう。そして、「相剣」デッキ相手に相性の良いテーマまたは、「デストロイフェニックスガイ」の妨害を超えて盤面を返せるテーマが、環境2番手以降に付けています。それに伴い、「プランキッズ」や「@イグニスター」のような、初動を潰された後に、2つ目の攻め手を作りづらいテーマは減少傾向にあると感じました。
相剣 |
6/10のパックにて、OCGにおいて入賞実績のある「エクソシスター」「代行天使」の新規などが実装されました。しかし、今回のアップデート後も依然「相剣デッキ」が環境トップに君臨しており、新パック追加が環境に与えている影響は大きくないと言えます。
エクソシスターの主なカード達 | ||
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ミカエリス | パークス | バディス |
「エクソシスター」は、墓地メタが主体のテーマですが、環境トップの「相剣デッキ」がほぼ墓地を利用しないので環境的に厳しいです。また、攻守の低い「エクソシスター」のメインモンスターは、墓地利用をする「鉄獣戦線」「幻影騎士団」「電脳堺」の下級モンスターに戦闘破壊されやすいため、単体ではメタとして機能しない部分もあります。
相手の下級召喚に対して戦闘破壊されないために「エクソシスター」側は、下級1枚+「アーメント」を引いておくまたは、「エクソシスター」モンスター2体からエクシーズしておく必要があるため、手札要求値が高いです。
代行天使の主なカード達 | ||
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アース | ヴィーナス | マスターフレア |
「代行天使デッキ」は、OCG環境においても入賞実績のあるデッキとなっていますが、「破壊の代行者ヴィーナス」が実装されなかったため、フルパワーとまで行かず、現環境において数は少なめという印象です。
相剣 | 純鉄獣 |
現環境Tierについては、「相剣デッキ」と「鉄獣戦線デッキ」が引き続きTier1に居続ける見通しです。着々と勢力を伸ばしつつあるのがエルドリッチで、「黄金郷のコンキスタドール」の制限になったにも関わらず、Tierは変動しませんでした。これは、展開制圧系デッキや「デスフェニ出張ギミック」の台頭による、魔法罠対策軽視の結果と言えます。
デスフェニ出張セット | ||
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デスフェニ | ||
フューデス | ディバインガイ | ダッシュガイ |
出張ギミックについては、「フュージョンデステニー」と「デストロイフェニックスガイ」のコンボが実装されてから約1ヶ月が経ちました。特殊事情がある構築を除き、ほぼ大半の制圧系デッキに投入されており、デッキ構築幅を歪めている存在となっています。「デスフェニ出張」規制の可能性について一定の考慮をするべきでしょう。
勇者関連デッキ一覧 | |||||
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勇者GS | 天威勇者 | 幻影勇者 | |||
十二獣 | プランキッズ |
「勇者ギミック」は、OCGでも出張ギミックとして環境トップ実績のあるものです。カード単体のパワーが非常に高く、「アラメシアの儀」からトークンを特殊召喚しつつ「運命の旅路」を置き、「グリフォンライダー」で発動無効、「ドラコバック」でバウンス除去ができます。
実装されれば今後、OCG同様「幻影騎士団」や「天威」などの展開デッキや、「エルドリッチ」などの罠型デッキへの投入が予想されます。
ふわんだりぃずの主なカード達 | ||
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えんぺん | 烈風帝ライザー | 謎の地図 |
「ふわんだりぃず」は、特殊召喚ではなく召喚による展開のため、増殖するGを受け付けません。「鉄獣戦線」や「幻影騎士団」などに有効な手札誘発である「ディメンションアトラクター」を採用できる上、先攻で「烈風の結界像」、「ふわんだりぃずえんぺん」の盤面からの「烈風帝ライザー」を出せたりと非常に強力です。
こちらの「勇者」と「ふわんだりぃず」は、両者メタゲームを動かしつつTier上位の実力があるため、注目していきましょう。
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全期間最高ランク到達
OCG歴10年↑
DC形式銅アイコンx5
DC形式ALL1000位前後
はみるとん
youtube登録者数12万人
Twitterフォロワー数4.2万人
遊戯王プレイ歴20年
魔鏡
世界大会 Yu-Gi-Oh! WCS2019 優勝
日本選手権 japan Championship ベスト16
YCSJ OSAKA2019 ベスト8
YCSJ YOKOHAMA2022 ベスト16
OCGプレイ歴10年
魔鏡の環境振り返りと今後の環境考察vol.1【遊戯王】
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グリフォンライダーだけ実装しないで欲しい